メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
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発行者:海原 灯
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

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メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第7章 賑やかな尾行
 頷いて、自分を撒こうとするセリエルに、伯爵はあくまで追いすがった。
「年寄りを邪険に扱うのはいかがなものかの」
「…と、年寄りは、そんなに早く走れませんっ」
 セリエルは、おっかなびっくり受け答えた。だって、駆けてる自分と同じ速度で、伯爵が横にピッタリとくっついているのだから、どう考えてもおかしい。下を見ると、伯爵は走ってなどおらず、立ったまま移動していた。
「ひ──────っ、やっぱり本物のお化けだっ!!」
「オッホッホッホッホ。やっと気づいたんじゃの」
 暢気に笑っている伯爵に、今度はデュマが毒づく。
「なんでこの子の邪魔する訳!? アルファロと組んでるの!?」
 伯爵は、初対面のデュマを見ると、軽く帽子の縁を持ち上げ、挨拶した。
「これはこれは、可愛いお嬢さん。ワシはあいつの仕事にはノータッチじゃよ。じゃが…、どうも、お子ちゃまたちが首をつっこむのは気が進まんでの。世の中には、知らんでも良いことだって、あるんじゃよ。悪いことは言わん。引き返しなさい」
「あたしは良いの、依頼人だから。セリエルも恋人なんだから、知る権利あるでしょ」
 セリエルが慌てて否定した。
「ち、違う違うっ!!」
 伯爵が肩を揺すって笑う。
「大人の世界じゃよ。セリエル、お前さんには、まだ早い」
「その子供に手出してるの、あっちじゃない」
 デュマの真顔の反撃に、セリエルは顔から火が出そうになった。
「だ、だからっ、違うってば!!」
 声が裏返りそうになる。
 交差点に差しかかって、咄嗟に、伯爵がセリエルの腕を引っぱった。
「…ほれみぃ。言わんこっちゃない。危ないから、よしなさい」
「伯爵が邪魔するから、こうやって走ってるんじゃない」
 デュマがふくれっ面をしてみせるが、セリエルは、気が動転して、ただ、肩で荒く息をつくだけだった。
「アルファロが決めた人生じゃ。騎士になる為に、親の反対を押し切って家を飛び出したのも、今またこうやって戻ってきて、幽霊の頼み事を聞いてやってるのも、アルファロが選んだ道じゃ。ワシは、あいつを、見守ってやろうと思う」
 今更、横から何を言ったところで、あいつの生き方は誰にも止められやせんじゃろうしな…と、呟きながら、オルレイン伯爵は、遠い目をした。
 セリエルも、行き交う荷馬車を前に、その先に、視線を流す。デュマの情報で得たデパート街は、すぐ100メートル先だった。
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