メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
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発行者:海原 灯
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

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メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第5章 風景画家サマンドとその妹デュマ
「もったいないなぁ。きっと、とても素晴らしい作品ができそうに思うのに…」
 社交辞令なのかどうかは定かではないが、せっかくここまで言ってくださっているのだからと、サマンドは、申し訳なさそうに、描けない理由を吐露した。
「…妹で…、妹を描こうとして、挫折したんです」
 あんまり、人には言いたくなかった。
「妹さん!?」
 意外そうな編集者の反応に、サマンドは苦笑した。
「おてんばすぎて、世話がかかる子だったので…、描く気を失ってしまって…」
 人物画が描けないのを、自分のせいにされたデュマは、ガーンとショックを受け、頭から火を噴いた。
「なに…!? なんなの、それ!? ひっどーいっ!! 憎ったらしい!!」
 ああいう奴よ、ああいう奴なのよっ!! …と、荒れるデュマを横目に、アルファロは意外そうに、サマンドの横顔を見つめた。
 他人には分からない、姉妹だけの、感情のすれ違い…か。
「早くっ! 早く!! あいつのプライド凹ませて!!」
 耳元で、これでもかとがなるデュマに、アルファロは、耳栓したい…と思いながら、さっきまで眺めていたグレッグ山脈の絵に手をかけた。
 残した作品と、本人の性格は、往々にして別物だということがあるようだが…、サマンドも、そういった偉人の一人だということだろうか。
「興味深い…」
 そう、誰ともなしに呟いて、アルファロは、手にしたグレッグ山脈の、雄々しい峰に魅入り、微笑した。
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