メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
完結アフィリエイトOK
発行者:海原 灯
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第4章 新進画家に復讐してください
 他の仕事ならするけれど、さすがにこれだけは、怖くて嫌だ。
 涙目で睨むが、アルファロは、書き付けたメモを読み返すのみで、こちらには目もくれない。
「…」
 2人分のティーカップに、お湯を注ぎ終わると、アルファロを一瞥した。
「終わった、…ひっ」
 見るつもりはなかったのに、顔を上げると、そこには依頼者の顔があって…。
 おもいっきり目が合ってしまったものだから、恐ろしさのあまり、セリエルは心臓が止まるかと思った。
 小柄で、肩の辺りまで伸びた金髪は、カールしてて、とても愛らしい女性だった。でも、その前髪の奥から覗く、不気味な瞳が、自分を見つめているのに気付くと、怖気がゾワゾワと背筋を這い上がる。
 そんなセリエルと、目が合った瞬間、デュマはニィッと笑った。
「きゃーっ!!」
 慌ててドアまで走ると、セリエルは部屋を抜け出て、階上へと逃げた。
「…あなたの妹さん…、失礼すぎない!?…」
 デュマの不平に、アルファロは、持っていた万年筆で、頭をかきながら、申し訳ない、と、謝るにとどめた。
「なにぶん、まだ子供で…。大目に見てやって欲しい」
────────── トラウマなんだろうか…。
 セリエルは、地下へと降り、依頼人たちと接することを極端に怖がる。
 外から、地下室へと直接通じる道がある為、依頼人は、表の1階玄関から入ってこなくとも、アルファロと面会できるようになっていた。その、依頼人が来たことを告げる合図が、さきほどの鈴の音だ。ちょっとした細工を施してあり、依頼人自らが呼び出すことで、鈴が震えるようになっている。セリエルが彼らを怖がるのは、彼らがやってくる場所に原因があるのかもしれない。どこから来たと、口に出しては言わずとも、肌で…五感でなにかしら感じるのだろう。
 階上へと上がったセリエルは、玄関扉の上のガラス窓から、燦々と差し込む陽の光に顔を照らされると、眩しそうに目を細めた。
「あぁぁ…、怖かったぁ」
 一息ついて、そうこぼした。
 頼めば、願い事を叶えてくれる…そんな噂を広めてから1週間以上。
20
最初 前へ 17181920212223 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ