メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
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発行者:海原 灯
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

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メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第1章 キラキラを探してください
「オルレイン伯爵、お久しぶりです」
 ドアを叩き、出てきた白人の青年は、タキシードに身を包み、シルクハットを被った老人を親しげにそう呼ぶと、夜中にも関わらず、すぐに家の中へと招き入れる。
「この娘を、介抱してやってくれんかの。そこの路地裏で、急に倒れての…」
 少女の顔を覗き込んだ青年は、深い安堵の息をついて、伯爵からその身柄を預かった。
「すみません、伯爵。ご迷惑をおかけして…」
「ん? …なんじゃ、知り合いかの!? そりゃぁ、良かった。話が早いわ」
 青年は、少女を抱き上げると、1階の奥にある、暖炉のある部屋へと連れて行った。フカフカした大きなソファに横に寝かせると、手近にあった毛布をかけて、その冷えた体を包んでやる。
「…」
 少女の頬に触れると、ひどく冷たくて…、青年は、少しの間だけ、手のひらで、その小さな顔を包んでやった。
 体温が少し移ったのを確認すると、そのまま、今度はキッチンへと向かい、暖めた紅茶を入れたティーカップを持ち帰ってきて、伯爵へと手渡す。
「伯爵、座ってください」
「おぉ、すまんの。いつも気がきくの、アルファロ」
 オルレイン伯爵は、青年のことを、親しみを込めながらそう呼ぶと、手近のソファに、腰掛ける。
 それほど広くない部屋の中には、騎士の甲冑やら、骨董品、何かの賞状やらが所狭しと置いてあり、多少、埃を被っていたが、並よりは裕福な家であることを物語っていた。
 その部屋の真ん中に、ソファの背もたれに腰掛けたアルファロは、まだ25と、年が若い。両親はすでに他界し、この家も財産も、一切合財を相続し、1人でここに住んでいるはずだった。
 冷えた手に、カップの熱が十分に伝わった頃合を見計らい、一口飲むと、湯気の向こうから、アルファロを窺うようにして、オルレイン伯爵は口を開く。
「で、どういう娘なんじゃ!? かなり長い間、外におったようじゃぞ」
 だが、それには答えずらそうにして、アルファロは、両手を前で組んだまま、押し黙ってしまった。
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