陵辱・望まない絶頂が悔しくて
第3章 狭間志保編
打ち合わせ?
作戦会議?
が終わり利恵と真衣は教室へ向かい、
渡り廊下を並んで歩いていた。
「ねえ利恵」
「何よ?」
「何で坂木に協力的なの?」
「別に協力的ってわけじゃ…」
「だって…」
利恵が足を止めた。
つられて真衣も。
「最終的に坂木はこの手で殺すわ」
「え!?」
利恵のとんでもない発言に真衣は思わず凍りついてしまう。
「そりゃそうよ?あんな強姦教師」
「でもその前にやっておくことがね」
「動画の回収…」
「勿論それもやるわ」
「他に何があるの?」
「…」
利恵が黙って真衣を見つめる。
「まああんた違うかな」
「なっ何の話よ!?」
利恵の言葉に真衣が苛立つ。
意味がわからないからだ。
「この件には真犯人がいると思うの」
「え!?」
真衣はますますわからなくなった。
「利恵、わかるように言ってよ!」
「また今度ね」
利恵はにこりと笑った。
その笑顔は妖しく美しかった。
真衣がどきりとするほどに。
「今は先にやることがあるでしょ」
利恵が少し遠くを見つめる。
その視線の先には…、
狭間志保がいた。
「もし真犯人が女なら…」
利恵は歩き出していた。
志保の方へと。
「坂木を使って犯す」
その言葉は真衣にも聞こえていた。
「狭間さん、もう大丈夫なの?」
「新山さん…」
「大変だったわね」
利恵は志保に優しく声を掛けた。
坂木と真衣だけが知っていた。
それが狭間志保を、
毒牙にかける行為であることを…。
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