七福神の殺意
七福神の殺意

発行者:豊道 豊
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ジャンル:ミステリー・推理

公開開始日:2013/04/03
最終更新日:2013/04/03 10:48

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七福神の殺意 第12章 第十二章
「静香、酒をくれ。」
正勝は面白くなかった。
兄の誠次が死んだ後、後妻の千代子を手込めにして、兄の会社と財産を自由にしようとしていたのだが、辺保恭介とか言う、何処の馬の骨とも解らない男が、中村家に住みついたのだ。
自分が、千代子を手込めにすれば、誠次の会社も自分の物になる。
弟の京太郎は、大人しいから、自分が社長になっても何も言わないだろうと思っていた。
しかし、辺保恭介の出現によって、その計画が狂った。
正勝が経営する、高利貸しは最近上手くいってなかった。
以前のように高利をむさぼれないのである。
貸し倒れも増えてきた、誰でもかれでも貸せなくなった。
収益は以前の半分近くになっている。
貸し倒れは、以前より多くなっているのだった。
何とかしなければと思っていた矢先に、兄の誠次が、何者かに薬殺された。
正勝は、誠次を殺した犯人に感謝したいような気持ちだった。
しかし、それが上手くいかなかった。
最近は毎日女房子供に当たり散らしている。
「康夫は、未だ警察から帰らないのか?くだらん喧嘩などしやがって。今日の集金もしてないのに。」
「そう言えば遅いですねえ、康夫」
静香が相づちをうつ。
時計はすでに十一時半を指している。
警察が事情聴取のために、康夫と、池田元久を連れて行ったのが午後二時半である、もう帰ってきても良い頃なのだ。
「又、どこぞの、女の家にしけ込んでるんじゃあないのか?律子、もっとしっかり康夫の金玉をつかんどけよ。」
康夫の嫁の律子も、不安そうに壁の時計を見上げた。
「恵美はどうした、又、デートか?すねかじりのくせに一丁前に男なんか作りやがって。」
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