七福神の殺意
七福神の殺意

発行者:豊道 豊
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ジャンル:ミステリー・推理

公開開始日:2013/04/03
最終更新日:2013/04/03 10:48

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七福神の殺意 第6章 第五章
警察は中村誠次の身辺を徹底的に調べた。
誠次に恨みを抱く者、金銭関係、女関係、しかし、誠次の身の回りは綺麗な物であった。
何処からもそれらしき物は出てこなかった。
当然辺保恭介の身辺も調べられた、しかしこれも、過去のどの時点に置いても、中村誠次との接触点がなかった。
接触したのは唯一、青島の漁港の魚釣りで偶然隣り合わせただけだった。
川波係長は焦った、何とか辺保恭介と中村誠次の接触点を見つけなければ、いや、中村の兄弟、あるいは後妻の千代子、または第三者の依頼で殺した、いわゆる殺し屋かも解らない。
辺保の生活は決して楽な物じゃあなかった。
金ほしさに誰かの依頼でやった可能性もある。
川波は、辺保の過去を調べるために、部下を大分に行かせた。
その部下が今しがた、帰ってきたのである。
「どうだ、何か出たか?」
川波は帰ってきた部下に早速声をかけた。
帰ってきた部下は、苦い顔をして、
「係長、どうも、おかしな雲行きなんですが・・・。」
「おかしな雲行き?」
川波がオウム替えしに聞くと、
「はあ。辺保恭介は、十五年前までは大分署の刑事をやってたらしいんです。」
「なに!刑事だと?で、懲戒面か?」
「いや、それが、依願退職です。当時の上司にあって話を聞いてみたところ、辺保は優秀な刑事で、正義感の強い男だったそうです。それが、署内で起こった不祥事を内部でもみ消したのに腹を立て、内部が腐って居たのでは、どうしようもない。と言って止めたそうです。辺保にとっては、悪は、悪なんです、それが警察官でも、一般市民でも、悪いことはちゃんと責任をとらせなければというのが奴の考えみたいなんです。当然、奴の何処を叩いても、誇りどころか塵一つ出てきませんでした。係長、奴は白ですねえ。」
「・・・・・・。」
「それから、辺保恭介は、女にだけは目がなかったそうです。女にはかなり手が早いみたいですね。辺保が止めた本当の理由は、どうやら上司の奥さんに、手を出したようですが・・・。」
川波は言葉がなかった。
「じゃあ、いったい誰が・・・。」
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