梨乃2 混沌編
第7章 7
梨乃は苦しそうな顔で身もだえし、声と混じった大きな呼吸をするばかり。
「いいなよ! 本物を入れて下さいって!」
梨乃は目をぎゅっと閉じ、必死に堪えている。
「いいな!」
ちゅちゅちゅちゅちゅ、
と、指の出し入れをする速度を上げた。
「あああああ」
梨乃は目を閉じたまま、大きく口を開けた。
「いえ! 本物を入れて下さいっていえ!」
ちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅ
「本物を、入れて、下さい」
粘液の音にまみれ、梨乃は苦悶の表情で持田の言葉を絞り出すように反芻していた。そういえばこの苦しみから逃れられる、とでもいうように。
「あたしのおまんこに、永田君と菅野君のおちんちんを入れて下さいって」
持田はより喜悦の笑みを強くする。より、指を動かす速度を上げた。より深く、差し込んだ。
「……」
梨乃は、うっすらと目を開けたが、また堪えるようにぎゅっと閉じた。
快感から逃れようとしているかのように、身もだえしながら。
「いいなよ! 自分のおまんこに永田君と菅野君のおちんちんを入れて下さいって!」
「あたしの……」
「あたしって誰!」
「梨乃の……梨乃のおまんこに、永田君と、菅野君の、おちんちん、を、入れて、下さい」
感じまいとしているのに快楽は容赦なく全身を包み、半ば意識の朦朧としていた梨乃は、自白剤でも打たれたかのようにそう言葉を出すと、そこではっと我に返り、目を見開いていた。
自分の言葉を慌てて訂正しようとした。
だが、もう遅かった。
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