新青天の霹靂
第1章 青天の霹靂1
「分かりたくもないわ」
「はぁ~、思えば12年前前。お前も両親と一緒の車に同乗する予定じゃった。だが、乗る直前急に倒れて、お前は乗らなかった。それが、幸いして岬は助かり、お前の両親は亡くなった。それから」
「手塩にかけて、育ててくれたんでしょう?」
「まさしくそうじゃ」
「それは、十分、私も分かっています。なら、孫をやるな」
岬の言葉に、廉も納得する。
うだうだやっている間に、ホテルに着く。
ホテルの前で廉は車を停める。
そして、ホテルのボーイにキーを渡す。
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