新青天の霹靂
新青天の霹靂

発行者:まめ
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ジャンル:ミステリー・推理

公開開始日:2013/02/28
最終更新日:2013/02/28 17:06

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新青天の霹靂 第1章 青天の霹靂1
 「どうかなさいましたか? とうとう、初恵(ハツエ)さんをゲットしたとか?」

 岬の言葉に、豪造は憮然とする。

 どうやら違ったらしい。

 「初恵さんは男を見る目がなさすぎるんじゃ」

 初恵とは、老人会のマドンナだ。

 豪造はたまたま目にした老人会の集まりで、初恵さんに一目惚れしたのだ。

 それまで、バカにしていた老人会にも速攻入会し、あまりの手際の良さに、周りの者を呆れさせた。

 そもそも、老人会に顔を出したら、辛気くさくなるっと言って、バカにしてたのに、恋は人を変えるとは、よく言ったものだ。

 でも、その初恵さんには、もう好きな人がいた。

 あまり、冴えないけど、人の良さそうなお爺さんである。

 豪造には、悪いが岬が初恵さんの立場でも、豪造は選ばないに違いない。

 「あんな、優男惚れるだけ無駄じゃ」

 プンプン怒りながら言う豪造に、岬は豪造が玉砕したことを悟る。

 まぁ、少しの間、夢見れたんだから、それで良しとしなくては、と思う岬だった。

 「では、どうかなさいましたか?」

 一度ビデオを止め、豪造の方に向き直る。

 岬が聞くと、豪造は待ってましたとばかりに言う。

 「今日は、神崎邸だけ、大安吉日じゃあ」

 「えっと、今日は、うわ~仏滅」

 岬は、カレンダーに目をやり言う。

 「しかも、章子様の四十九日と来た。大安吉日はお爺さまの頭の中だけのようですわ」

 至って、平静に岬は言う。

 「章子様の四十九日など、どうでもいいわい。それより、岬喜べ、ワシが長年、心血を注いだ占いの結果がでたのじゃ」

 「それは、おめでとうございます。で、何を占ったんですか」

 この豪造には、困った癖といえばいいのかあった。

 それは、何でも占いで決めるというもの。

 それも、タロットとや手相、水晶というなら、まだ納得がいく。

 何故か下駄占い。

 そう、あの子供の時、あした天気にな~れと、靴を飛ばす、あれである。

 それで、以前、急に会社役員を集め、

 「ワシは会長職に引く、今後は廉(レン)、お前がやれ」と言ったから大騒ぎである。

 それもその筈、廉は、まだ、当時25歳の若輩も若輩だったんだから。

 だいぶ、反対の声も上がったが、廉はそれを自分の力を見せることで、黙らせた。
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