俺様王子の恋愛街道
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発行者:かぼし冬佳
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/09
最終更新日:2013/02/09 18:45

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俺様王子の恋愛街道 第4章 第三章、俺様王子と光の君
 ウォーレンとトールが三日間、滞在する場所として与えられた部屋は、食事を取った広い空間から見える場所にあった。
 群生している植物は、部屋の役割ごとに違うらしい。スタッピアでいう「客間」であるという空間に案内されたウォーレンは、足元の感触が、ざらざらしたものから、綿のようなふわふわしたものを踏んでいることに気付いた。柔らかく熱を帯びて、足元から伝わる温もりは、眠気を誘う。
「ウォーレン。縄の揺り籠は見た事があるか?」
 木と木の狭間に、細かい網目模様の縄が張られているのを見て「いや」と否定する。
「妾たちエルフは、こうやって眠る」
 言いながらメイヴィットは網に身を投じた。衝撃で、縄がゆらゆらと揺れる。
 メイヴィットが気持ち良さそうに目を細めた。
「落ちないのか?」
「しっかり結んであるからの。安心して大丈夫じゃぞ。さて、明日はフィーリーを案内しよう」
 メイヴィットが小さい鈴が鳴るように忍び笑いを漏らした。
「案内、よろしく頼む、メイヴィット殿」
「勿論じゃ。ではお二方、ゆっくり休まれたまえ。妾はこれで失礼する」
 メイヴィットが微笑みを残して去って行く。
 ウォーレンは、空になった、網縄に腰かけた。
「まさしく揺り籠だな」
「ええ、異国に来た気分になりました」
 トールも疲れているのか、妙に大人しい話し方だった。いつもの、ウォーレンをおちょくる調子ではない。
「どうした、トール。どこか具合でも悪いのか」
 心配になって、ウォーレンは聞いた。普段、トールはウォーレンにとって煩わしい人物の一人だが(ダントツトップは父親であるガートン王である)、結構頼りにしているのだ。弱弱しい気配をトールから僅かに感じて、ウォーレンは狼狽えた。今ここで、ひとり、放り出されたら、困る。正直なところ、正気を保ってられるかどうかわからない。フィーリーの面々の前では見せなかった、ウォーレンの本来の性質が顔を出しだのだ。
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