俺様王子の恋愛街道
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発行者:かぼし冬佳
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/09
最終更新日:2013/02/09 18:45

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俺様王子の恋愛街道 第4章 第三章、俺様王子と光の君
 動けないウォーレンと、後ろに控えているトールに向かって、メイヴィットが一礼する。
「ようこそ、フィーリーへ。妾がフィーリーの主、メイヴィットじゃ」
 ウォーレンの思考が停止した。

 フィーリーは光に満ちていた。白銀に覆われながらも、緑を失うことはなく、暖かだった。
「溶けない雪、か」
「雪は溶けるものぞ、ウォーレン」
 何を当たり前のことを、とい風にメイヴィットが告げる。
フィーリー独特の花の紅茶は、薔薇の花びらを煎じたものだ。濃厚な香りがウォーレンの鼻腔をすり抜ける。
「亡き母が言っておった。フィーリーのものは熱に強いだけで、溶けない雪はないのだと。実際、フィーリーの外で溶けるところを見ておるしな」
 フィーリーに城はなく、木々で作られた空間が個々の部屋の役割をしている。
 特別に広い空間。太い幹に、枝が折り重なるように方々へ伸びて、四方を囲っている。天井は高く、緑の葉の向こうで白光が輝き、燦々とした光が地面に降り注ぐ。
樫の木でできたがっしりとしたテーブルを囲んで、ウォーレンは、玉座とも呼ぶべき位置に座っている少女を観察する。
 濃緑の長い髪はみずみずしい夏の葉を絞ったかのよう。触れてみたくなった。
 ウォーレンの手が伸びる。メイヴィットと視線が合った。彼女はもぐもぐとお菓子を咀嚼している。ウォーレンは手を引っ込めた。
「どうした、ウォーレン。菓子か?」
「違いますわ、メイヴィット様。ウォーレン様ったら、メイヴィット様の美しさにやられちゃったんですよ。ほほほ、流石は我が君だわあ」
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