俺様王子の恋愛街道
俺様王子の恋愛街道
アフィリエイトOK
発行者:かぼし冬佳
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/09
最終更新日:2013/02/09 18:45

オーナーサイトへ
アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
俺様王子の恋愛街道 第3章 第二章、俺様王子とフィーリーの使者
「殿下」
 ウォーレンの半歩後ろから、トールが静かに口を開いた。
「何だ?」
「私を軽蔑なさいますか? 私はこの手で兄弟を殺めました」
 シーニィは聞こえないのか(きっと聞こえない振りをしているのだろう)、前を向いたまま、馬を歩かせている。道は凹凸が激しくなり、馬を走らせることは難しい。
「それでも、トール、お前は俺の側に居てくれるんだろう? 今日は驚きはしたが、噂は聞いていたからな。逃げることは許さない」
(許されない。この俺も)
 ウォーレンの言葉に、トールは顔を綻ばせた。馬上で片手を放し、胸の上に当て、首(こうべ)を垂れる。
「この命尽きるまで、忠誠を誓います」
「今言うことか?」
「そうですねえ。今、言いたくなったんです~」
 普段、のらりくらりとウォーレンの質問をかわしているトールの、心からの言葉。
 ウォーレンは照れながら笑うと「勝手にしろ」と、告げた。
「道を外れるわよ」
 会話は筒抜けだったのだろう。聞いていたとしか思えないタイミングの良さで、シーニィの足が止まり、彼はウォーレンたちを振り返った。
「そっちは?」
「ただの獣道よ。ただし」
 にっこり笑顔で、シーニィはウォーレンたちを見た。
「二十年前の、エルフ専用の、ね」
 ウォーレンが道の先に顔を向けると、林の一部分が、虹色の楕円で切り取られている。
 その向こうには、木の根や岩で、更に凸凹とした「道」が続いていた。
「馬で進むのか?」
「いやあねえ、ウォーレン様ったら。アタシ一人ならそれも可能だけれど、お二人には無理よ、無理。徒歩に決まってるじゃない」
「フィーリーまでは馬であと一日かかるんだろう」
26
最初 前へ 23242526272829 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ