俺様王子の恋愛街道
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発行者:かぼし冬佳
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/09
最終更新日:2013/02/09 18:45

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俺様王子の恋愛街道 第3章 第二章、俺様王子とフィーリーの使者
(俺は今まで何を見てきた?)
 トールとともに各国を渡り歩いた少年時代。
(いつからだ?)
 ウォーレンは問う。自分自身に。
トールはスタッピアの大将軍アスタロトの七番目の子供だ。詳細は知らないが、あそこは父親の跡目争いが起こり、トールが生き残ったという話を、昔ガートン王から聞いた。
(子供だったのは、俺だけだったのか)
 できれば一生気付きたくはなかった。
 けれどこれも皆に認められる王に、父親であるガートン王に近付く為の一歩だ。
(いつまでも、子供のままじゃいられない、か)
 前に進まなくてはならない。
 ウォーレンだって剣術の稽古は受けている。気配だって読める。
「殿下!」
 トールの叫び声。シーニィは動かない。
 右手から来た殺気にウォーレンは抜刀した。峰打ちではなく、刃を相手に向けて。
 ザシュ、っと音がして、水分が飛んで来た。
 これが重み。人の命を奪った代償。
「やればできるじゃない」
浅く速い呼吸をしながら、ウォーレンはゆっくりと振り返った。
 ざっくりと切れた胸の傷。視界を染める鮮やかな紅。キールの男が仰向けに倒れていた。
 夕暮れ時の国境付近。もう少し先の分岐点を西に行けばフィーリーに、北に行けば、サフランに着く。
 日差しが眩しい。ウォーレンには、自分のつけた傷がよく見えた。ウォーレンも、他の二人も、傷一つ負っていない。
「片付いたわね。進みましょう」
 興奮している馬を宥め、シーニィが先頭を行く。ウォーレンはトールとともに後に続いた。
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