俺様王子の恋愛街道
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発行者:かぼし冬佳
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/09
最終更新日:2013/02/09 18:45

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俺様王子の恋愛街道 第3章 第二章、俺様王子とフィーリーの使者
「やあねえ」
 シーニィが漏らした。
 次の瞬間、ピシリ、と何かが割れる音がして、シーニィに飛び掛かった男が低く呻く。頭を両手で押さえて、口から泡を吹き、地面に倒れた。手足が痙攣し、白目を向いている。内出血が酷いのか、顔がみるみるうちに赤黒くなった。
 ウォーレンは、何が起こったのか、わからなかった。シーニィは腕を一回、犬を追い払うように、外側へ軽く振っただけだ。
周りを囲んだ男たちのほとんどは、その様子に悲鳴を上げると、蜘蛛の子を散らすように林の中に消えていった。
倒れた男が、吐いた血の飛沫が、辺りを生臭く彩っていた。
「汚れちゃったわね。移動しましょうか。……ウォーレン様?」
「何をした?」
ウォーレンは、がたがたと震えていた。棒のように突っ立って、シーニィを見つめる。指先すら動かせず、嫌な汗が、ウォーレンの背を伝う。
「ウォーレン様、魔法を見るのは初めて?」
「今のが魔法か。人を物のように殺すそれが」
 激昂して、ウォーレンは叫んだ。今のウォーレンを支配しているのは、怒りと恐怖だった。シーニィが嫌そうな顔をする。そうして呆れたように重く息を吐いた。
「ウォーレン様、綺麗事じゃ国の政治はやっていけないわよ。剣を持っているんだもの。貴方も人を斬った事がおありでしょう? それとも、その剣はお飾りだっていうのかしら。将来、一国の王になるという者が、とんだお笑い種(ぐさ)ね」
 ぐっと、言葉に詰まるウォーレンである。シーニィの言っていることは、正論すぎて、反論できない。視線を彷徨わせ、ウォーレンは言いよどむ。
「恐れながら申し上げます、シーニィ様。殿下は人間を殺したことがございません。剣を使ったことはありますが、全て峰打ちでございます」
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