俺様王子の恋愛街道
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発行者:かぼし冬佳
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/09
最終更新日:2013/02/09 18:45

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俺様王子の恋愛街道 第3章 第二章、俺様王子とフィーリーの使者
「顔を上げよ」
「はい」
 ウォーレンは彼の声の低さに驚いた。そうして彼が男だということに気付く。彫りの深い顔。太く整った柳眉。男らしい顔の造りは、普段、トールという中性的な顔を見慣れているウォーレンには珍しく、まじまじと見つめる。
「久しいね、シーニィ」
「はい、お久し振りでございます、ガートン陛下。お初にお目にかかります、ウォーレン殿下」
「はひ」
 間抜けな音が、ウォーレンの喉から漏れた。ウォーレンは自分で自分を呪い殺したくなった。
(落ち着け! それが将来の王となる者の態度か!)
 ウォーレンは自分を叱責した。出てしまったものは仕方ないのである。ウォーレンは改めて使者の方を見た。しかし、シーニィはそんなウォーレンに笑みを向けると、直ぐに王の方に視線をやった。
「二十年振りになりますか」
「もうそんなになるのか。時が経つのは早いねえ」
 うんうん、とガートンが感慨深げに頷く。シーニィが言葉を続けた。
「リトベリが不穏な動きを見せています。大量に武器を集め、ごろつきの出入りが激しいのです。侵略と考えれば、リトベリの隣国カルカロスか、フォーン洋を隔てた我が国フィーリーが危ないのです」
(国、だったんだな)
 ウォーレンは明るみになった事実に衝撃を受けた。幼い頃、スタッピアがフィーリーの庇護国だと教えられてから、領土の一部だと思い込んでいたのである。
「我が国の占術師によれば、リトベリの目的は、我が国フィーリーであるとのこと。よって、陛下のお力添えを頂きたく、参上した次第でございます」
「カロの占いなら確実だろう。リトベリか。あそこはエルフの存在を否定しているからな」
 ガートン王が考え込むように、右手で顎を触った。
(そうなのか)
 ウォーレンが初めて耳にした情報。ウォーレンだって、こうして使者を目の当たりにしなければ、エルフの存在を信じることはなかっただろう。使者が来た、と報告を受けるまで、フィーリーの存在すら忘れていたのだから。
 広大な土地。その敷地は大国スタッピアの四倍を軽く越す。支配者のいない未知の森となれば、リトベリが武器を集める理由も納得がいく。
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