黄昏探偵【死神と呼ばれた男の真実】
黄昏探偵【死神と呼ばれた男の真実】
成人向
発行者:キャラ
価格:章別決済
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ジャンル:お笑い・ギャグ
シリーズ:黄昏探偵

公開開始日:2013/02/18
最終更新日:2013/03/20 19:02

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黄昏探偵【死神と呼ばれた男の真実】 第1章 不幸なる分岐点()
私がそんな自身の内に鳴り響く、私にしか聞こえない警告アラームに耳を傾けた直後、快動さんが不意に切り出してきた。

「では、質問がなければ契約書類にサインをしてもらえるかな朝比奈くん?」

「え!? 今ですか?」

「まあ、早いに越した事はないからね?」

(面接直後の契約書って、早すぎない? 普通、最初の出勤時だよね、こう言うの?)

私はそんな常識では測れない状況に警戒心一杯で接しつつ、ぎこちなく快動さんの方に視線を移した。

そして少々考えた末の私の返答はと言うと‥‥「明日では駄目でしょうか?」である。

「そうしたいのは山々なんだけど、明日からやってもらいたい事が一杯あってね、まあ、新しい仕事に不安を感じるのは分かるが、取り敢えず書類だけ完成させてもらえないかな? 今日の分も給料出すんで。」

「は‥はい、分かりました。」

こうなってしまうと選択肢やら逃げ道やらは最早、残されてなどいなかった。私に残された道はただ一つしかない。

(こうなったら仕方が無い‥‥書いてある内容に気をつけるしかないか‥‥)

私は注意深く契約書に書かれた一字一句を読み取った。しかし時間をかけて読んで見たにもかかわらず、私を罠にはめるような怪しい内容は発見出来なかった。

「これで、大丈夫でしょうか?」

「では拝見します‥‥」

何か心の隅に引っかかるものを感じてはいたが、その思いには何の確証もない為、私は深く考える事を止めた。いわゆる諦めと言う奴である。

「内容に不備はありませんでした。明日から宜しくお願いします。」

快動さんはニヒルかつ爽やかな笑顔で私に一礼してきた為、私も「宜しくお願いします」と一礼し、足早に事務所を出た。これから訪れる、不遇なる運命も知らないまま‥‥。
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