Johann,-ヨハン-
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2013/01/25
最終更新日:2013/01/25 20:09

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Johann,-ヨハン- 第2章 森の精霊
 ―キィン
 2人が武器を抜いた、次の瞬間。
 目の前にそびえ立つ大木の枝々が、奇妙に曲がったかと思うと一箇所に集まり、ヨハネス目掛けて突き出した!
 ―ズシュッ
 ヨハネスは身体を捻りすれすれで躱すと、そのまま回転を利用して枝に斬りつける。
 集まった枝々は巨大な腕となり、ヨハネスが体勢を立て直す頃には、大木の脚と化した根が大地から抜け出たところだった。
 「クリーチャーか!」
 下僕を召喚しようとヨハネスが呪文を唱え始めた瞬間。
 「待って!!」
 クインが叫んだ。
 「この方が精霊ポリスーンよ! ポリスーン様、お鎮まり下さい! ヂードゥの巫女クインです。ポリスーン様にお願いがあって参りました!」
 精霊ポリスーンは攻撃を止め、怒りに満ちた双眸でクインを睨む。
 「ヂードゥの巫女よ。先ほどヒューマンの兵器により我が子が焼き尽くされた。何故お主がヒューマンと行動を共にしている?まさか、この神聖な森を焼き払うつもりではあるまいな」
 森全体に響き渡るような皺枯れ声で、精霊ポリスーンがクインを問いただす。
 「違います! わたしはお願いに来ただけです! 先ほどヒューマンの攻撃を受け、ヂードゥの集落が壊滅しました。生き残ったわたしの仲間も、爆撃を受け重傷に‥。どうか、お力をお貸し下さい! ‥それと、この人はヒューマンではなく、魔族の生き残りです!」
 クインの言葉を聞くと、精霊ポリスーンはヨハネスをじろりと睨む。
 「我々にとってはヒューマンも魔族も同じようなものだ。しかし、ヂードゥが壊滅しただと‥?」
 クインは悲しみを堪えてか、俯いて瞬きをする。
 精霊ポリスーンはクインの様子を眺め、暫く何事か考える様子を見せていたが、やがて口を開いた。
 「‥いいだろう。その者の所へ案内せよ」
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