孤島の垂涎
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発行者:千華
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/21
最終更新日:2013/03/02 21:44

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孤島の垂涎 第2章 飛行機の旅。クロードとセルジュ。
「――にしても、この旅客機……全然人いないねー」
葵の言葉に、紫もウンウンと頷いてあたりを見渡す。
100人分ほどだろうか。
座席がズラリと並んでいるものの、どれも空席ばかりだ。
離陸して間もないため、まだ動きだせないが、
首を伸ばして確認してみた所、乗客は姉妹を入れて5、6人ほど。
女性は柊姉妹だけらしく、若い男性ばかりが乗っている。
若いと言っても、葵や紫ぐらいの年齢層しかいない。
やはり、怪しい……。

「兄さん。ベルトのサイン消えたけど……」
天井のランプが消え、ベルトを外してもいいと許可が下りる。
飛行機に慣れていない葵は、
もう少し着けていようかと悩んでいたが、紫はとっとと外してしまったようだ。
真似る必要はないのだが、年上としてはなんとなく先を行きたい。
ベルトを外してトイレにも行きたいし、さてどうしようかと悩むこと数分。

突然、通路を挟んだ二人用の席から声が聞こえた。

「わ、分かってる。クソッ……これだから飛行機は……ッ!
って今揺れなかったか!?」
「そりゃ空飛んでるんだもの。揺れぐらい起こると思うけど?」
兄さん、と言う事は、隣の客席に座っている二人組は兄弟なのだろう。
兄は飛行機が苦手らしく、いつまで経ってもベルトを外そうとしない。
一方の弟は、備え付けられている雑誌をめくって
空の旅を有意義に過ごしている。
今の柊姉妹と似ている。


「うわぁ。凄く綺麗な金髪だねー」
乗り物酔いなどしたことのない紫は、
二人の兄弟を見て感嘆の息を漏らす。
言われてみれば、彼等はどう見ても日本人には見えない。
金色の髪が目を引き、兄はそれを鬱陶しそうにかきむしっていた。
顔色が悪いのが気になるが、弟は全く気にするそぶりを見せず、
淡々と暇をつぶしている。

金髪が珍しい訳ではないが、兄弟と言う点が葵の心に引っかかり、
しばらく眺めてしまった。
やがて兄の方がその視線に気づき、
元々寄っていた眉間の皺をさらに寄せて、強く睨みを利かせる。

「…………なンだよ。ジロジロ見やがって」
「あ! す、すみません!」

誰だって興味本位で凝視されれば、気分を害する。
相手の言い分ももっともだと、葵は頭を下げた。
髪が綺麗だったから、なんて言えば、途端に不審者扱いされるかもしれない。
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