孤島の垂涎
孤島の垂涎
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発行者:千華
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/21
最終更新日:2013/03/02 21:44

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孤島の垂涎 第1章 悲劇のはじまりと終わり。
「私、お茶入れるね。ちょっとその内容読んでてもらっていいかな?」

できるだけ口角を上げて笑ったつもりだが、
笑うなんて行為も随分していない。
ぎこちない笑顔だったのは明らかだが、
紫は久しぶりに頼みごとをされて嬉しかったようで、目を見開いて驚いた。
だがすぐに、葵よりずっと可愛い笑顔を作り、大きく頷く。

「うん! お姉ちゃんの淹れるお茶、久しぶり! 嬉しい!」
任せて、ともう一度頷いた紫は、散らばった書類をまとめ始めた。
その様子をしっかりと目で捕えながら、葵はようやく立ち上がり、
塵一つない台所へと向かった。

    ※      ※

少し冷ましたお湯をアールグレイの味で調えると、
部屋中にふんわりと柔らかい匂いが立ちこめる。
待ってましたと紫は手を叩き、冷蔵庫の中から羊羹を一つ取り出す。
いつか二人で食べようと、買っておいていたらしい。

「で、どんな内容だった?」
「うん。あのね、なんかミステリーツアーみたいな感じで、外国に行くんだって。
で、宿泊日数もミステリー……」
「よ、よほど暇人でチャレンジャーな人じゃないと行かないね」

行き先は秘密。
ただし海外のどこか。
滞在日数も秘密。
ただし長期の可能性あり。

うさんくささしか匂ってこないプランのようだが、
行く人間はいるのだろうか。
実際の場所を写真で見てみると、どこかの孤島に滞在するらしい。
今までに感じた事のない解放感と充実感を貴方に!
なんてキャッチコピーを打っているようだが、そうとう怪しい。

「ちなみにいくら?」
行く気はさらさらないが、一応聞いてみる。

「んーと、無料、みたい」
「え!」
ほら、と紫が指す文字は確かに『無料』と書かれている。
ついでに、『当選』とも書かれているが、これは一体なんなのか。
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