孤島の垂涎
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発行者:千華
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/21
最終更新日:2013/03/02 21:44

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孤島の垂涎 第2章 飛行機の旅。クロードとセルジュ。
結局姉は妹の要求を飲むことで収拾したが、
できれば大学くらいは出したかった。

使うはずだったお金の用途が狂ってしまい、貯えはグンと増えた。
二人で働きに出る前に、一度旅行にでも行こうかと言う事になり、今日に至る。
もちろん、両親も一緒にだ。
紫の鞄には、タオルケットに大事に包まれた両親の写真が入っている。

「え。お前んとこもか? でも、働きに来た訳じゃないんだろ?」
「旅行が当たったって言われて、気分転換のつもりで来てみたんだけど……ごめん」
「なんでお前が謝るんだよ」

謝る必要なんかないと笑われるが、
仕事で来るのと遊びで来るのではだいぶ違う。
向こうは借金まであったみたいだし、とても大変だったと聞く。

島に着いてからも彼等と会う機会があれば……
なんて思っていたが、仕事が絡むのであれば気安く誘う事もできないだろう。
きっと忙しくなるはずだ。約束はしない方がいい。

「んでも、あの島って旅行…………いや、気のせいか」
「何?」
「あぁいや。なんでもねぇ」
「そう? クロードって、これから行く島の事は知ってるんだよね? どんな島なの?」
「え? いや、俺もよく知らねぇんだ。
パンフレットもなかったし、現地での待遇とか、
給与関係の書類に目を通したくらいだな」


パンフレットや詳細なしに移住を決意するとは、なかなかチャレンジャーな人だ。
人の事は言えないが、返済の件もあるし
なりふり構っていられないのかもしれない。
どれぐらいの額が返済に消えていくのか、流石に聞けないが、
気になるところではある。

募集要項をたまたま見かけて即決したと言っていたし、判断力が相当早いとみた。
葵は、もらったパンフレットを見せようか悩んだが、
残念ながら家に置いてきてしまった。
仕方ないので、脳内に残るイメージ写真を思い出しながら、
島の様子を分かる範囲で伝える。

どうせ数時間後には到着してしまうが
それでもクロードは興味深そうに、葵の話に耳を傾けていた。

気のせいでなければ、その時のクロードは、今までで一番優しい顔をしていた。
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