孤島の垂涎
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発行者:千華
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2013/02/21
最終更新日:2013/03/02 21:44

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孤島の垂涎 第2章 飛行機の旅。クロードとセルジュ。
「あ」
「あ」
目のやり場に困った葵は、すぐに視線を逸らして遠くを見つめる。
すると、同じく目をそむけたクロードと目が合い、しばらく視線がぶつかった。

さてどうしようかと動けずにいる葵に、
クロードは小さく舌打ちをして、手を自分側に招きはじめた。

こっちへ来い、と、サインを送っているようだ。

さっきまではあんなに嫌がっていた葵も、
流石にこの状況には耐え切れず、そそくさと座席を移動する事にした。
元・セルジュの座席に着いた葵は、気を使いながら移動したので
短い距離にも関わらず息切れを起こしている。
まったく、何故こんな事になったのか。

「弟さん、凄いですね……」
「あいつ顔は人懐っこい感じだけど、攻める時は攻めるからな。
なんか、悪い……」
「いえ。紫も、年の近い友達ができて嬉しそうだし」
「じゃなくて!」

珍しく謝罪するクロードに、
葵は両手をブンブン振って気にするなと返事をする。
だが、どうやらその事について謝った訳ではなさそうだ。

「さっき、なんか俺、態度悪かっただろ。
ここんとこずっと、ピリピリしててよ。
ジロジロ見た、とか難癖つけたのは……悪かった。ごめん」
「あ、そ、そっち? と言うか、それこそ気にしないで!
この飛行機お客さんいないし、お隣さん凄く綺麗な金髪だったから珍しくて!
私こそごめんなさい」

ペコペコと頭を下げて、同じように謝罪する葵。
その様子を見たクロードは、頭に疑問符を浮かべた。
「綺麗? この髪、そんなに珍しいのか?」
 親指と人差し指で自分の髪をつまんで、不思議そうに尋ねるクロード。
「はい。実際にこうやって近くで見る機会、今までなかったんです」
「へぇ。俺は、お前の黒髪の方が綺麗で好きだけどな」

少し打ち解けたクロードは、自分の髪から指を離す。
そのまま手を伸ばしたかと思うと、葵の髪に優しく触れてきた。
肩まで伸びた彼女の黒髪を、ゆっくりと指に這わせて毛先までなぞる。
ここの所きちんとした手入れなんてしていなかったから、結構ボサボサなのだ。
それなのに彼は、何度も葵の髪を梳いては顔を近づけ、黒髪を堪能している。
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