ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
完結
発行者:武上 渓
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/17
最終更新日:---

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ソングライター ホシオカ ー陸奥篇 第6章 帰還
幕府の治安組織には、坂本龍馬は反政府運動家ですから、遺体を奪いに来ると海援隊は考えて、五輪塔に隠した可能性が有ります。
ーなるほど。わかりました。これからクレーンを使って、上から五輪塔を外して行く事になると聞いています。その様子をこの後生中継でお送りします。



「ちょっと苦しい説明だったね」
理香子は不満気に言った。
「篠ノ井教授は、久利坂さんから全部聞かされてるんじゃないのかな?」
「そうね…近江屋の裏から称名寺に遺体が運ばれたなんて説は無いよ。谷も田中も白峰駿馬も漏らす筈ないし、誰も見てないし…称名寺が漏らす事もない。出所は久利坂さんね」
「うん…始まるみたいだ」



クレーンの先に繋がったベルトで空輪 風輪 火輪 水輪と外されて行く。一番下に四角い地輪だけが残った。篠ノ井教授が地輪に近づいて、中を覗き込んだ。
-篠ノ井教授!どうですか?遺体は有りますか?
-布が有ります。坂本家の家紋が入った布が敷き詰められてます。
カメラが寄って行き、地輪に空いた四角い枠に、黒地に白く抜かれた家紋を映し出した。調査チームが写真を撮る。
-布を取ります…板ですね。漆が塗られてます。腐ってません。写真は?オッケー?板を取ります…4枚有ります。
板が一枚づつ取り払われると、着物を着た頭蓋骨が映し出された。
-羽織袴を着てます。大小刀を抱いてます。羽織の家紋は坂本家ですね…前額部に深い刀創が有ります。後は右肩口が切れてます。腹部も切れてます。見廻り隊の定説を裏付ける傷ですね


「あの額…橋本久太夫だ。うまくうつ向かせてる。着物は龍馬さんの物なのかな?」
「じゃあ。龍馬さんの遺体はどこなんだろ?」
「もう高知に行ってるんじゃないか?」


ーこれは?
-篠ノ井教授…どうしました?
ー着物の襟の中に何か縫い付けて有ります。手紙かも知れません。糸を切らなければならないので、後にします。


「久利坂さん見逃したんじゃない?陸奥が何か書き残したとか?」
ピンポ~ン
玄関のチャイムが鳴った。
「はいっ」
理香子はテレビを見ながらドアに向かった。ドアスコープを覗くと久利坂が居た。
「久利坂さん!どうぞ!」
ドアを開けながら叫んだので、久利坂は思わずノケゾッタ。
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