ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
完結
発行者:武上 渓
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/17
最終更新日:---

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ソングライター ホシオカ ー陸奥篇 第5章 捜索
開けた戸を星岡は閉めた。
「無礼をお許しください!」
中から返事が返ってきた。
「星岡さん。随分遅かったですね?」
「…久利坂さん?良かった。斬られると思った」
間が有って、刀を持って坊主頭が出てきた。
「慶喜公は、江戸に出港した。鳥羽伏見の戦闘も回避した。どうやらここで時間切れですか?」
ミリティ姉さんがうなづいた。
「そこまでの改変許可はもぎ取ってきたから、残りはあきらめて。慶喜公はイギリス公使館が受け入れてくれたの?」
「宿舎の本覚寺にアポなしで、将軍共々押しかけて、サトウとパークスを押し切りました。保護すると言わせて、イギリス艦隊のバジリスク号に乗せる事に成功した。リセット前の二人は、嫌と言う程知ってますからね。逆に二人は私を知らない。それが勝因です」
理香子は久利坂が文献に登場する事を確信した。彼の正体も不明になるだろう。そして、戻ったら彼の力が要る。
「久利坂さん。お願いが有ります」
「なんでしょう?」
「龍馬さんの遺体を、土佐の故郷に帰してあげたいんです。助けて頂けますか?」
理香子は称名寺の陸奥の手紙の経緯を話した。返事は早かった。
「五輪塔の遺体ですか。刀傷の入った遺骨を用意すればクリアできるでしょう。毒殺の真相を公にする方法は有りません。イギリスとの外交関係に害を及ぼし、英雄である陸奥宗光の名誉を損なう事を外務省が許すとは思いません。今の国際関係でイギリスと一枚岩でなくなるのは、武力紛争を呼び込みます。橋本久太夫の遺骨を使いましょう。レム大佐に、3箇所斬られてました。額と胴と肩を斬られてるのを見てます。遺骨回収は、公安の私のチームでやります。その他情報工作も任せて下さい。それで、納得できますか?」
理香子は黙っていた。事実上京都見廻り隊定説は、覆らない。サトウとパークスの罪も問えない。
「理香子。代わりに俺が言おうか?」
星岡は気色ばんでいた。
「いいの…ユキヒロありがとう」
理香子は深呼吸した。
「納得できる?納得できる訳ないでしょう!でも…」
「でも?」
久利坂は理香子の目を見て言った。
「歴史家ではなく。人として、久利坂さんの提案を受け入れます。大事なのは、未来の平和ですから」
星岡が慌てた。
「待てよ!真犯人を見逃すのか?」
星岡は怒鳴った。
「私は、あきらめる訳じゃない
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