ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
完結
発行者:武上 渓
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/17
最終更新日:---

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ソングライター ホシオカ ー陸奥篇 第5章 捜索
何故なら誰も、陸奥でさえもそれに気付く事ができなかった。気付いていた唯一の坂本龍馬を毒殺した事で、コントロール下にハマり、明治期に何度か脱しようと試みても失敗する。二次大戦もその失敗のひとつね。それを日本史に明記する事は、これからの日本がする判断に於て、命運を分けるくらい重要だと思わない?」
「理香子。コントロールって何だよ?日本は独立国家だぜ。国会が決めてる。イギリスなんて関係ないよ」
「外交はね。詰め将棋よ。詰まれた国は、要求を受けなければならない。その要求を実行するために与党過半数が必要なのよ」
「じゃあ国会って何なんだよ?」
「手続きね。正式な手続きを経た物しか執行されないから」
星岡は嫌になって話題を変えた。
「じゃあ開けるか?五輪塔を」
「それも難しいね。この手紙だけで公安が渡せって来る」
「残ってる選択肢は…無かった事にして家に帰るだな」
「もうひとつ選択肢が有る!」
「どんな?」
「久利坂夕陽ヶ丘保存財団よ!この手紙を見せれば絶対協力してくれる。陸奥の要請なんだから!」
理香子は、おりんを三回鳴らした。

戻ってきた住職に理香子は頼んだ。
「この手紙を箱ごとお借りしてよろしいでしょうか?」
「かまいません。五輪塔の事を尋ねてきた男女に渡すようにと伝えられています」
「それが私達じゃない危険は?」
「これをご覧下さい」
住職は写真を取り出した。
「久利坂さんの捜査資料って訳だな」
星岡と理香子の半身白黒写真を見て星岡は唸った。


住職に線香を借りて、庭の五輪塔に手を合わせた。
「龍馬さん。必ずここから出して、土佐に帰してあげます。待ってて下さい」
柔らかい日差しが降り注いでいる。
「住職さあ~あの写真疑問に思わなかったのかな?150年前に先祖が持ってたんだぜ?俺達150才って事だろ?」
「多分。知らない事になってるだけで、全部知ってるんだよ。龍馬さんの遺体を秘匿するために…線香立てが有って、花が供えてある。五輪塔に普通しないよ」
「ずっと供養されてたのか…泣けるぜ」
「いい話ね」
理香子の声じゃない。

「えっ?」
振り返ると、ミリティ姉さんが立っていた。
「理香子…出発の時間みたいだ。財団の方はその後にしよう」
理香子は、ミリティ姉さんに言った。
「どの時点で回収を?」
「慶喜公大阪退去完了後で、なんとか許可がとれたわ」
「じゃあ。ドライブしましょ」
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