ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
完結
発行者:武上 渓
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/17
最終更新日:---

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ソングライター ホシオカ ー陸奥篇 第4章 近江屋決行
鴨川の河原は漆黒の闇に沈んだ。冷たい11月の風は、見えないシールドで遮られている。
「久利坂さんが斬るなんて無しダロ?」
「ユキヒロ…私も久利坂さんは、やると思う。でなければ、陸奥に仕向けたりしないよ。あのままなら毒殺してるんだから」
「何もかも背負うつもりなんだ。これなら陸奥が坂本さんの代わりを充分果たせる」
「簡単じゃないけど。陸奥ならやり抜くね。問題は、陸奥が人を使えるか?と連携できるか?だけど」
ミリティ姉さんが理香子を見た
「理香子さん。そこも久利坂さんがやるつもりじゃない?」
星岡が唸った。
「また戻らないつもりか…戻んなくて、コロニー政府は大丈夫か?」
「駄目ね。歴史の改変に違いない。なんとかして連れて帰らないと」
再び星岡は唸って見せた。
「居合い抜き達人の格闘家を誰が?礼無ノ助大佐に頼んでみるか?駄目元で?」
理香子が星岡をにらんだ。それをミリティ姉さんが手で制した。
「…それ悪くないわね」
「ミリティさん!」
「でも…もう軍鶏鍋が始まるわね。レム大佐と話してる時間がないか…」
ミリティ姉さんは、腕時計型コンピューターを見た。
「現地時間19時37分。史実は9時ぐらいだけど、当てにはならないね。じゃあこれを使いましょう」
袂(たもと)から小さな箱を取り出した。
「簡易遠隔操作転送機よ」
「簡易の意味は?」
「良い質問ね。星岡さん。簡単に言うと転送範囲が直径3メートルで、ターゲット以外の物も転送しちゃう事ね」
「簡易じゃないヤツは?」
「ターゲットのみ転送できる方は、マイクロ原子炉発電機がいるの。この発電機は軍以外の使用は許可されないの」
「そりゃ良かった。ここに無くて安心しましたよ」
「そう?法律がなきゃ持ってきたかったけど?まぁ良いわ。最後の手段で、久利坂さんを直径3メートル以内の物と一緒に高台寺まで転送します。簡易だから…10分気絶するから、ポッドの起動に間に合うわ」
星岡がうなづく
「肝心なのは、久利坂さん以外をどけられる事でしょうね。それと、高台寺に一人待機してなきゃ」
星岡に理香子が心配そうに言った。
「門が開いてる?高台寺まで行かなきゃならないし…」
ミリティ姉さんが首を傾げた。
「10分気絶するだけだから、3人で転送しましょ」
星岡と理香子は、あからさまに嫌な顔をした。
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