ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
ソングライター ホシオカ ー陸奥篇
完結
発行者:武上 渓
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/17
最終更新日:---

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ソングライター ホシオカ ー陸奥篇 第2章 四天王寺前夕陽ヶ丘
「映画でよく有るだろう?偶然押すと仕掛けが動いて、入口が現れるたり、秘密の箱から手掛かりが出てきたり…」
理香子はため息をついた。
「やってて。私は家隆塚の方に行ってみる」
現実は厳しい。歴史はそんなに、お人好しじゃない。


家隆塚は、きちんと整備されていて、大きな解説板とパンフレットの入った樹脂製の箱が有った。
「こういうパンフレットに、知りたい事が書いてある試しはないのよね~」
独り言を言いながら、塚を周回している歩道を登った。
と言っても、直径10mていどで、高低差もせいぜい1mぐらいのマウンドに過ぎない。回り込むと正面に五輪塔が有り、その右にまた漢文が彫りこまれた石碑が立っている。左後ろには、夕陽の碑が有り家隆の歌が書いて有る。
理香子は前に進んで、五輪塔に合掌した。見ると、五輪塔の右に家隆塚の碑が有った。理香子は、五輪塔を見直してみた。刻んで有る文字も形も約束通りの五輪塔で、妙な所はひとつもない。理香子は周回歩道に戻って、案内板まで降りてきた。


星岡が案内板の所で、パンフレットを見ていた。
「秘密の入口はどうだった?」
「あ~無かった。…理香子、これにさ五輪塔は家隆の墓石じゃなくて、陸奥が原敬に依頼して、原敬が現在の場所に設置したって書いてあるぜ…陸奥が建てさせたんなら調べて…どうした?」
星岡の手から理香子がパンフレットを引ったくった。知りたい事が書いてないはずのパンフレットを見た……。
「ウソ!五輪塔を陸奥が建てたのなら話は全然違う!」
理香子は、星岡を引っ張って五輪塔の前まで連れて行った。
鋭い目で五輪塔をにらむ理香子を、星岡は呆然と見ていた。

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