時空の飛翔
時空の飛翔
成人向
発行者:上宮知樹
価格:章別決済
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ジャンル:SF
シリーズ:時空の飛翔

公開開始日:2012/11/05
最終更新日:2014/04/18 12:45

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時空の飛翔 第1章 昭和
識に命令した、彼は子供の頃から、この手の制御が可能だった、混乱の極みにある時、全ての情報、出来事を一時的に初期化する事が出来た。
他の二人に夜勤の時に何か変な出来事は無かったか?幾度となく確認したが、誰もそんな事があった覚えは無いと返してくるばかりだった・・・
明けて昭和20年、一向に進まない鉄男の研究に対する審議が軍の上層部であったようだ。
研究は打ち切り、鉄男が処分される事になったが、果たしてどうしたものか、何せ扱いの難しい化け物である、どうやって殺処分すべきか、有効な方法が見つからない・・・
軍医と協議を重ねた結果、青酸ガスを充満させて毒殺する方法が提案された。鉄男は特に喋るでもなく、暴れるでもない人間だった。
いつも牢の中で体育座りをして、頭を膝の間に挟んでいる事が多く、その方がラクな姿勢なのだろうと真田は理解していた、呼びかければ答えを返してくる知能は有していたが、どうやって念動を使うのか尋ねた時は、変な生き物に命令されているから・・・と答えるのみだった。
真田はその変な生き物の正体を見て、感じて、知ってはいたが、何の目的で鉄男を操るのかに付いては答えを出さずに、保留扱いにしていたのである。
5月のある日に殺処分の日が決まり、小瓶に封入された青酸ガスの液体が運ばれて来た、この小瓶を床に落とせば瓶が割れ、気化したガスにより鉄男は死に至るという計算だ、3人の中から決行役がくじ引きで決められた。運悪く真田がくじを引いた為、彼は牢屋の中に、青酸の小瓶を投げ込む仕事を命じられた。
他の二人は、牢屋のある地下室の扉のところに待機し、もしも何かがあれば、地下室ごと封鎖し、爆破する役だ、真田は防毒マスクと酸素呼吸器を装備し、ゆっくりと牢屋の入口に近づいた。
鉄男はいつものように体育座りをし、頭を膝の間に挟んでいる。しかし、その日は何故か独り言を呟いているように聞こえた、普段は何も話さない鉄男が独り言を発するなど、初めて見る変化だった。
真田は咄嗟に、何かが起こる!と感じた。だが、それが何なのかは予測が付かなかった・・・
防毒マスクのガラス越しに鉄格子から中を覗く・・・鉄男はそのままだ、隙間から瓶をくぐらせ、指を放した、確かに、小瓶は床目がけて落下したはずだった、だが、放したと思った瞬間、鉄男が緑色の光に包まれた。何!?一体何が起きているのだろう?
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