時空の飛翔
時空の飛翔
成人向
発行者:上宮知樹
価格:章別決済
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ジャンル:SF
シリーズ:時空の飛翔

公開開始日:2012/11/05
最終更新日:2014/04/18 12:45

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時空の飛翔 第1章 昭和
線香が立てられて、その香が灰になり、温度を無くした真夜中に、またあの三つの光る玉が現れ、再度、建物の外から正吉めがけて、今度は緑の光線を放った・・・その光線は不思議な作用、建物を貫通するではなくまるでガラスを通り抜けるように正吉に降り注いだのである・・・約一分程も続いただろうか・・
次第に周囲のものが熱を持ち、発火し出した・・・しかし正吉はかすかに動き、息を吹き返したのである
麻の布が燃えているにも関わらず、しかし正吉には何も起こらない、あろうことか頭部の穴が塞がり、元の姿に戻っていた!火災はまたたく間に燃え広がり、建屋そのものを全焼させるまでに火勢を強めたが、正吉は何も無かったかのように立ち尽くしている・・・やがて消火活動が始まったがもう間に合わない、粗末な木造の建物はまるでマッチが燃え尽きるように灰に変わっていった・・・野次馬が集まり、ただ炎の暴れる様を見ているしかない状態の中、煙と炎の中から、人が歩いて出てきたのである、それは紛れもない正吉の姿・・・お、おい、ありゃあ正吉じゃないか!なんであいつは生きとるんじゃ!
正吉は火傷は無いものの、炭で覆われ、黒くただれて見えた、まるで火あぶりで炭化した人間のようにも見えたが、焦げてはいなかった、そして、不気味な薄笑いを浮かべ、両眼は白目、その恐ろしい様に野次馬達は驚きの悲鳴を上げた、ば、化け物じゃあ~、正吉が化けて出よった!逃げろお─。
正吉はこの世のものとも思えぬ叫び声を上げると、はるか遠くに両手を伸ばし、その手を真上に振り上げた。そうすると、燃料用の石炭の山が持ち上がり、まるで黒いカーテンのように逃げ惑う男たちの周りを回転しだしたのである、それは竜巻のようではあったが、その竜巻は石炭のミキサーに等しかった・・・
その中に放り込まれた人間がまともでいられる訳はない、まるでヤスリで削られるようにただの肉片に分かれていった、悲鳴は一瞬でかき消され、ほぼ瞬殺であったに違いない・・・

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