時空の飛翔
時空の飛翔
成人向
発行者:上宮知樹
価格:章別決済
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ジャンル:SF
シリーズ:時空の飛翔

公開開始日:2012/11/05
最終更新日:2014/04/18 12:45

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時空の飛翔 第1章 昭和
一通り、鉄男の話を終えた後、コバヤシの説明通り、アメリカ行きの話が持ち出された、横須賀に停泊している軍艦でサンディエゴまで行き、そこから軍の研究施設に移動するという予定だ、真田には妻が居るが、妻の同行は許可されなかった、しかし、妻の生活や身の安全は米国が保障する、何も気にしなくていいという内容だ・・・長くて二年の期間、米軍の研究に協力してもらうが、その期間が終われば、再び帰国する事が出来る、その後はGHQに勤務になるという予定まで組まれていた。
そして、ネターから一枚の紙が差し出された、それは契約書で、コバヤシの説明によれば、研究内容は決して口外しない事等が書かれているらしかった、最後にサインを求められたが、断る事など出来ないのは
誰が見ても明白、そんな事をすればすぐさま後ろから頭を打ち抜かれていただろうから・・・妻に説明する為、一泊の外泊を許可された。
自身の家に外泊?変な話だが、既に囚われの身であり、鉄男と何等変わりがないと自覚する事で、感情の抵抗を押さえる事にした。妻は非常に心配した、それはそうだろう、敗戦したからとは言え、アメリカでどんな仕打ちをされるのか分からない、日系人の強制収容の話を聞いていたからだ・・・
遺骨になって帰ってくるなど到底受け入れられないし私はどうして良いのか分からない、泣き出す妻をどうする事もできなかった。
真田は信じるしかないと説得するにとどめた、もしも人間扱いしないつもりであれば、こんな帰宅など当然許可しないだろうし、すぐにでも連れ去るはずだ、誰にも何も告げずに・・・真田には子供が居なかったので、身軽は身軽だった、妻にはアメリカ行きの二年の間、実家に帰っていても良いと話し、もしも、他に良い相手が見つかれば、好きに再婚しても良いとも付け加えた、不仲な二人では無かったが、これからの敗戦後の混乱を生き抜くには何が起きても構わないようにしておく必要があった。
翌朝6時に黒塗りの車が家の前に止まった。真田はひとしきり妻を抱擁した後、最小限の私物を鞄に詰めて家を後にした。前の席、運転手の隣にはコバヤシが座っている、コバヤシは心配無用ですと何度も念入りに説明をしてくれた。
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