みぃつけたぁ
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発行者:やまきょん
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2012/11/25
最終更新日:2013/04/18 20:08

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みぃつけたぁ 第3章 第1部―始まり―

 翌朝、山田はいつものように食堂で動画のチェックをしていると、いつものように田中がやってきて山田の手の中にあるチェックリストを確認した。

「なんや、咲子ちゃんはチェックしてないんか」
「うん、あんまり興味ないし」
「そっか・・・」

 田中はなにやら探るような表情をして山田をみている。やがて周囲を確認し、そっと山田に身を寄せて耳元で「何かあったんか?」と聞いた。山田は昨日の一件については、誰にも話すつもりはないし、ひそかに洋子が山田の近辺にいないかと探すつもりでいたことも教える気もなかった。

しかし同じ趣味を持ち、常に行動をともにしている田中にとっては。山田の隠し事や悩みなんてものは隠さずともヒシヒシと感じ取ってしまうのかもしれない。

それに・・・耳元で囁くなんて、乙女ゲームの世界以外では有り得ないことと思っていただけに山田も動揺を隠すことができず、とっさに大きく身を引いてしまい結果的に田中を驚かせてしまった。

「ああ、ちょっと・・・・対した事は無いけど」
「対したこと無いなら、俺にも話せるよな?」
「うん、ま、まぁ・・・何となく」
「何となくってなんやねん、なら何となく話せや」

と、田中は不機嫌そうに口を尖らせた。こんな傍でそんな表情をされたら、どうしていいのかわからなくなるじゃないかと山田は心の中で呟いた。正直、構内の女子が山田を羨む気持ちがわかる。田中はそのことを分かってその武器を巧みにつかっているのか、それとも全くの天然で人を惹きつける表情をするのだろうか?

「あ、その・・・ホント、身内の話やで?」

だから気にしないでと言いたかったが、「それで?」と柔らかな人に心を開かせるような表情をして山田に話を続けるよう、暗に促したのだった。彼はとても優しく人に吐かせることができるんだ。たぶん、その端麗な顔や仕草、声がそうさせるんだろうと山田はいつも思う。そして「そんな技を持っているなんてひどいじゃないか」とも思うのだ。
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