みぃつけたぁ
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発行者:やまきょん
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2012/11/25
最終更新日:2013/04/18 20:08

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みぃつけたぁ 第3章 第1部―始まり―
でも・・・
「あの背格好、よく・・・似てる」
「一人でここまで来た、ってことか?」
「でもどうやって?」

 電車に乗ってきたのか?それとも歩いてきたのか?たしかに歩いて来ることができない距離ではない。でも小学生の女の子がここまで無事にたどり着けるのだろうか?そんな事を言い合っているうちにその女の子が完全に木陰に消えてしまった。「そんなくだらないこと、考えるのはあとにしろ」と田中は言った。とにかく、彼女が洋子であるかどうかを確かめるのが最重要だと言ったが、もちろん山田もちょうど同じ事を考えていた。

 山田と田中は木傍に行き、食堂から見えるあらゆる物の死角部分に目星をつけて少女らしき影を追ったが、洋子どころか田中と山田が見たという影の正体はどこにもなかった。一瞬でも見えた山田は気のせいだったかもしれない、実験室の煙と間違えたのかもしれないと思い始め、田中に影の特徴を尋ねようと思ったときだった。背後で田中が「あ!」と叫んだ。

「何?田中、誰かいた?」

山田が声が聞こえた方向を向くが、そこには田中どころか誰もいなかった。おかしい、後ろで声がしたと思ったのに・・・声が聞こえたはずなのに、どこにも田中の姿はない。
「田中、どこに行ったの?」と言っても返事は返ってこない。もしかして、探すのが面倒になって途中で食堂に逃げ帰ったのかもしれない。それとも、田中の陰湿なファンが田中を見つけてやってくるのが見えたから山田に断りもなくどこかへ逃げたのかもしれない。・・・ありえる、大いにありえる。

「まったく、力になるとか言いながら・・・頼りないわぁ」

そんなことを言い、ふと腕時計を見ると次の授業の時間が迫っていた。山田は次の授業で一緒になる憧れの人物「柿本」に会うため、大嫌いな授業であったとしても、たとえ、選択教科として取るんじゃなかったと後悔していたとしても必ず出席するようにしているのだ。授業に行く事を告げるため、もう一度だけ辺りを見回したがやはり田中の姿は見つからなかった。

「もうええわ。授業にいくからな!!」
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