みぃつけたぁ
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発行者:やまきょん
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2012/11/25
最終更新日:2013/04/18 20:08

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みぃつけたぁ 第3章 第1部―始まり―
 山田はいつもどおりに大学の食堂で必死にニコ生のチェックをしていた。それが山田の日課であり、同じ趣味を持つ友人から課せられた義務であると感じているのだ。そして、今日放送予定の声優チャンネルを予約して手帳にも丹念に時系列で書き込んでゆく。

「よく、そんな律儀なこと、毎日飽きもせずできるなぁ?」
「おはよ、田中」

大学での唯一の友人であり、唯一の理解者で同じ趣味を持つ田中は容姿端麗で成績も優秀なので教授や先輩、後輩からも尊敬されている。いわゆる憧れの大学のアイドルのような男である。山田も当初はアニメのような経歴をもっている人間がこの3次元に存在するなんて思っていなかったので全く信じなかった。

ある日のこと、食堂で今のようにニコ生をチェックしていた山田にむかって「俺も、その番組毎週チェックしてる」と話しかけたのがきっかけで仲良くなり、3次元でも乙女ゲームに登場するような人間がいるんだと驚いたものだった。唯一の欠点は、アイドル声優が好きすぎて周りの女性は「ごみのようだ」と悲しげに語るところだと思う。

「昨日の咲子ちゃんの番組、やばなかった?」
「ああ・・・かなりカオスな回やったよねぇ」
「おれ、やっぱああいう・・・こう、ちょっと頭がパンクな子。猛烈に萌える」
「勝手に言うてたら?」

田中は声優ヲタクでアイドル声優が何よりも好物(好きということ)なのだが、山田以外に話したことはないうえに、趣味を聞かれたら迷わず「スポーツ観戦。あとは料理かな。好きな人に僕の手料理を食べてもらいたいんだ」とすらすらと答えるためのテンプレートすら用意している。
田中は大学入学当初から「同じ趣味を持つ仲間」をずっと探し続けていた。半年間、必死で探したのだが同じような趣味を持った人は自分の周りにはいなかった。大学でも秘密裏に趣味を楽しまなければいけないのかと諦めかけていたところ、食堂で携帯片手に声優が出演する番組のチェックをしている小柄で外見を評価するならば「中の上くらい」の女がいた。それが山田だった。田中は性別は違えども同じ趣味を持つ大切な存在だと確信し、さり気無い風を装って彼女に話しかけた。それが友人となるきっかけだった。
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