取り残された乙女たち
第2章 理亜
(7)
30分後、崖から集落へと戻る車の助手席で、理亜はぐったりとシートに体を沈めていた。
一応薄いトレーナーとジャージは身に着けているが、ところどころに白濁した液がこびりついている。
全身から男の体臭がしていた。
太郎は車を運転しながら、横で放心状態になっている少女をちらりと見る。
「自分達以外誰もいない村ってのは、いいもんだな。好き勝手に運転できる」
そう言ってわざと蛇行したりする。
理亜は興味がなさそうだった。
というより、その視線は宇宙の彼方へ飛んでいた。
「気持ちよかったか、おい?」
太郎は声を掛け、助手席に手を伸ばした。
シートベルトで斜めに押さえつけられた理亜の形良い胸が、こんもりと盛り上がっている。
トレーナーの薄い生地を通して、乳頭の小さな盛り上がりが分かった。
男の手が、服の上から乳房を揉む。
理亜はわずかに目を閉じたが、抵抗しなかった。
そんな気力もなさそうに見える。
好き放題に少女の胸の感触を楽しみ、男はまた訊いた。
「気持ちよかったかって訊いてんだよ」
「はい、気持ちよかったです」
「そうかそうか」
両手をハンドルに戻し、さらに彼は命じる。
「またして欲しかったら、そこで服をめくりあげろ」
「……」
人形のように無表情な理亜は、無言のままシートベルトを外すと、トレーナーの裾に手を掛け、ゆっくりと持ち上げた。
息を呑むほど美しい乳房が現れる。
「……また私をかわいがってください……」
(この章終わり。第3章「由美」へ続く)
9