取り残された乙女たち
第5章 瞳&多佳子
(7)
「どこだって?」
今度は指を放し、その先端をチュッと吸い上げてから、ぞくりとするほど妖艶な目で答えた。
「履いてるジャージの……中です……」
「それなら自分で導いてみろよ」
敏明に言われ、瞳は彼の右手を取る。
これまでたくさんの快感を与えてくれたそれに、いとおしげに頬擦りし、再び掌の中央に唇を押し付けた。
そして蕩けるような目で彼を誘うように見つめながら、その手を自分の腹の辺りに導く。
空いているほうの手でジャージの前を開き、そこに男の手首を掴んだ自分の手を入れた。
ジャージの中は蒸れるほど熱く、少し開いただけで発情している雌の匂いが立ち昇る。
その匂いに、瞳は自分でくらくらした。
男の指先が、ショーツのクロッチの部分に触れたとき、快感というよりこれからの期待に、少女は「あん」と声を漏らした。
「すっかりぐちょぐちょだな、ああ?」
指先を、すっかり湿っているその部分に這わせた敏明が、そう指摘した。
意地悪く指先を曲げる。
布が柔らかいものにめり込む感触。
目の前の幼げな少女が「あっ……」と顔をのけぞらせた。
その白い喉もとに、溜まらずかぶりつく。
18歳の首は細かった。
喉から顎の先まで舐め上げつつ、指先でぐっしょりと湿った股間をぐりぐりと嬲ると、少女は際限なく体を仰け反らせた。
右手を下に伸ばして瞳のジャージの中に突っ込み、そこをぐりぐりといたぶりながら、敏明は喉を舐め上げた舌を、今度は少女の頬に這わせた。
なめらかなシミひとつない頬も、齧りたくなるほど真っ白だ。
彼は正面から瞳の顔に這わせた舌を、ゆっくりと耳元に持っていった。
桜貝のような耳に囁く。
「どうだ? 気持ちいいか?」
「は、はい、すごく気持ちいいです……」
「せっかく自分で導いたんだから、俺の手に重ねてるおまえの手も動かせよ。さっきのおっぱいみたいにな」
「ああ、そんな、いやらしい……」
「じゃあ止めようか?」
瞳が唇を半開きにして首を振るのを、敏明は満足げに見ていた。
女を屈服させる征服感は、何度味わってもいいものだ。
「それなら、ちゃんと自分で俺の手を動かせよ。ちゃんと言葉でお願いしながらだぞ」
「はい……」
29