取り残された乙女たち
第10章 第10章 切り裂かれた白衣
(もうだめ……一生まともな恋愛もエッチもできない……こんな、こんなことをされて……)
喋れないのに涙はどんどん溢れてくる。
そして、怖れていたものが来た。
指が菊門を撫でてきたのだ。
「んふー! んんっ!」と身をよじって逃げようとするが、男の指は容赦なく攻めてくる。
指先がまるで数を確かめるようにカリカリと皺をなぞり、穢れなき乙女の秘部を暴くように大きく左右に広げる。
入り口の内側まで露にされる屈辱に、少女は声にならない悲鳴を上げた。
頭をつけている冷たい床に啼き声が反響していく。
ずぶり、と指が侵入してきた。
そこに外から異物が入ってきたのは初めてだった。
「んんーっ!」
強烈な感触だった。
そこがこんなにも敏感だったとは。
ずぶずぶとめり込んでくる男の指を、その一箇所に集まった体中の神経が迎え入れている。
膣では考えられなかった反応だ。
(なんなの、これは?)
千里は自由の利かない頭部を左右に振った。
死にたいくらい痛くて恥ずかしいのに、別の感覚が自分の中に芽生え始めている。
痛い! 痛いけど気持ちいい!
やがてめり込んだ指が、今度は引き抜かれ始めた。
まるで内臓が引っ込抜かれるような感覚! 肛門の内側がめくれ、悲痛な快感が電流のように走った。
「あうーっ!」
少女が獣のように吠えた瞬間、いままでこらえていたものが、堰を切って崩れ落ちた。
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