取り残された乙女たち
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発行者:日向章
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ジャンル:その他

公開開始日:2010/06/25
最終更新日:---

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取り残された乙女たち 第10章 第10章 切り裂かれた白衣
 これは人体模型だ。
 病院に良く置いてある、人体内部の様子を表した人形。
 縦割りにされた体の半分は皮膚のない状態で描かれ、神経や血管、内臓が剥きだしになっている。
 普通の状態で見ても気持ち悪いものを撫でてしまった!

 麻由は思わず後ずさる。
 しかし男の声に阻まれた。
「なにやってんだ。それも一応男の格好をしてるぜ。抱きつけよ」
「やだ……こんなのいやぁ……」

 いやいやと首を振る少女に、さらに非情な命令が届く。
「言うことを聞かないと、俺はこの部屋から出ていくからな」

 それだけは絶対に嫌だ。
 この火照った体を慰めてもらわないと、私は気が狂ってしまう。

 その一心で、麻由は目の前の人体模型に抱きついた。
 感触はまったくのプラスチックで、色気もなにもない。
 しかし笑い声を上げる男の指示に従って、人形の唇とおぼしき場所に口を付けた。

 埃の味。
 プラスチックの無機質な手触り。

 まさぐるように股間に手を伸ばした。
 そこはつるつるで、人間の男にはあるべきはずの突起物がなかった。

 いたいけな少女は、思わず叫んだ。
「やだぁ、この人形、チ××がない! ないとダメなの! 麻由のオ×××、チ××を突っ込まないと、もうダメなの!」

 その言い方があまりに悲痛に満ちていたのだろう。
 闇のなかから「やれやれ」と声が聞こえてきた。
 次に、目を覆っていた縛めがふっと緩む。

「とんでもねえ淫乱女だな」

 声とともに目隠しが取られ、眩しい光が飛び込んできた。
 やがて視点が像を結び、男の顔がはっきりしてきた。
 自分に酷いことをしているはずの相手なのに、麻由はなぜか、涙が出るほど嬉しかった。
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