取り残された乙女たち
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発行者:日向章
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ジャンル:その他

公開開始日:2010/06/25
最終更新日:---

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取り残された乙女たち 第10章 第10章 切り裂かれた白衣
 ふいに指が離れた。
 診察台から起きるよう言われ、上履きを履いて立ち上がる。
 裾を直すと、見掛け上は普通のナースとどこも変わりない。

「よし、そのまま立ってろ」

 男はそう言うと、シャーレーを置いて別のものを手に取った。
 細長い布のようなもの。

「なんですか……?」

 怯える麻由の背後に回った男は、無言で手にした布を翻した。
 彼女の目を覆い、後頭部でぎゅっと結ぶ。

「あっ!」
「目隠しだ。取るんじゃないぞ」
「やだ……怖い……」

 一瞬にして光を奪われた少女が、ナース服の胸元に手をやって、小さく震えている。
 
 いい眺めだ、と男は思った。
 目隠しをされて立ち尽くすその姿は、まるで誘拐され、自由を奪われたようにも見える。
 この姿だけで腰から股の間がぞくぞくしてきた。

 時間はたっぷりある。
 ゆっくり嬲ってやろうと彼は思った。

 光を奪われた麻由は、漆黒の闇の中で奮えていた。
 私はどうなるの? 何をされるの? 

 視覚以外の五感が研ぎ澄まされていくのが分かる。
 診療所の外から漏れてくる野鳥の鳴き声が、随分明瞭に聞こえるようになった。
 薬品の匂いにもさっきより敏感になっている。

 ただ、男の気配だけは掴めなかった。
 どこか近くで、ナース服姿の自分をじっと見つめているのだろうが、前にいるのか後ろにいるのかさっぱり分からない。
 もしかしたら私を独りぼっちにして部屋から出ていき、窓から様子を眺めて楽しむつもりかも。

 判断材料がまったくないことが、彼女の怯えを増幅させた。
 こんなに怖いなら、いっそいたぶられたほうがマシかもしれない。
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