蛮勇割拠
蛮勇割拠

発行者:青島龍鳴
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2012/10/09
最終更新日:2012/10/23 20:48

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蛮勇割拠 第1章 魔剣士と二人の王
「兄者を救うためならば
どんな要求も聞き入れよう。
わたしは彼らにそう言った。
すると彼らは傍若無人
願い出たのは全からく
聞き入れれば国が傾く
強欲な要求ばかり
それは無理だと交渉するうち
勝手に事を運んでおいて
あれは事故だと嘯いた
わたしがどんなに悔し涙に
幾晩、枕を濡らしたことか
思い出すのも辛い思い出…」

あまりの酷い言い訳に
三人は武器を構えた。
自らの無能すら恥じず
のらりくらりと逃げるつもりか。

ところが王は頷いて
下手な泣き真似する豚の
肩を優しくトンと叩いた。
「そうであったか我が弟よ。
さぞかし辛かったことだろう
ところでオレを謀った
輩の名前くらいなら
無論、覚えているだろう?」

再び王の暗い笑み
罠から罠へと誘い込む
兄の巧みな話術により
弟は嘘をつけなくなった。
僅かにも嘘を出したなら
今度ばかりは命がない。
助かりたい一心で
愚弟は全てを吐き出した。


こうして新王バチョウセクは
百の腐れた官僚の
最も腐れた十人ばかりを
刑に処したそれだけで
問題なく政(まつりごと)を始めた。

これで終わりであるものか
バチョウセクは呟いた。
百人のうちの九十人の
残りも山千川千の
魑魅魍魎と変わらない。

それに国の四方には
強国犇めくこの大陸
戦いは始まったばかりと
勝って兜の緒を締めた。



第一章
魔剣士と二人の王
11
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