PC売り場の誘殺3(思い出編)2
第9章 PC9・真心のオナニーを君に
「……藤本さん」
夜、思い焦がれる時間。あぁ、一夜の切なさは一秒が熱い。
信也は香のビキニ姿が見られると思うと、気持ちが高ぶってしまい射精したい衝動がこらえきれない。切なさは暴風域に入った。
信也は布団の上にノート型パソコンを置いている。彼はまず、顔と乳房の豊かさが藤本 香に似ているであろう爆乳AVギャルのDVDをレンタルした。IカップのAVギャルで香に少し似ている。
そのDVDの、AVギャルの乳房にAV男優が甘えて優しく包んでもらう場面を抜き取って永久ループ再生にセット。それを見つめながら、柔らかい枕を抱きしめ藤本 香を想いながら焦がれる。
「ハァハァ……」
柔らかい枕を抱きしめ、香の胸に抱きついていると想像し股間を布団に押し付け動く。自分の魂は香に受け包んでもらっていると思えば、時々フッと画面の乳房を見れば彼は切なさで気持ちよく高ぶっていける。夢中になって腰を動かしながら妄想。これはオナニーではなく香とやっているセックスなんだと。
信也の頭の中には香の優しい声が聞こえていた。甘える自分を優しくたしなめてくれるような声。
その声がこう言った。「甘えん坊……」と。
ブルッと身震いした彼は、香に見立てた枕に抱きついて動きを高める。切なければ切ないほど彼の動きは強く熱く圧迫と摩擦。ここに藤本香のような匂いがあるわけではない、彼女の持つ温もりがあるわけではない、そして柔らかい気持ち良さがあるわけではない。あるのは冷たい枕だけ。
彼は理解している。これは人に言えない寂しい行為だと。けども、彼はこれが一番激しく気持ちよく高ぶれるオナニーなのだから仕方がない。香に抱かれたいと願う彼の魂が純情ゆえに。
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