‡ヴァージン・ナイト‡
第2章 2nd impact
きょとん、とした顔のままの伊織が、ぽかんと繰り返した。
「きよい?」
「そう!! 」
「……意味が分からん」
「だからさ?! こう…、まずは出逢うじゃん?! で、こう……、えっと。……目が合ってトキめいたりして! で、時間をかけて、お互いに絆を深めていくっていうか、時々うっかり喧嘩なんかしたりして、仲直りのちゅうとかして!……そう!! ときめきよ! トキメキ!! 胸キュンで甘酸っぱい感じ!! ……そうゆうの、もっと大事にしていこう?!」
人目にムネをさらしたまんまで、胸キュンとかよく言えるな、と自分でもあきれながら。
とにかく唾を飛ばしながら、一息で。
必死で清い交際のイメージを伝える。
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