‡ヴァージン・ナイト‡
第2章 2nd impact
あわあわと伊織の肩の上で暴れようとした途端。
ポイっと放り出される形で、ようやく下ろされた。
ふかん、と思った以上の反動で、体が揺れるのに目を瞠る。
「うわ?! 何これ?! ふかふかだ!」
「ん? 気にいったか? 確かシモンズだったと…」
「うん!? ブランドとかはよく分からないけどさ! 一度こうゆうので寝てみたかった!! じゃ、そうゆうことで!!」
おやすみなさい!! とぎこちなく笑う私。
何言ってんだ、とニヤリと凶悪な笑顔を作る伊織。
「夜はこれからだぞ?」
じり、とベッドの上。
にじり寄られる。
…ますます口の端っこの辺りが、引き攣った。
36