‡ヴァージン・ナイト‡
第2章 2nd impact
過ぎ去っていく車を茫然と見送って。
真っ暗な夜道。
人っ子一人通らない、まだ田舎道。
………ぽつん、と茫然と佇んで。
あんまりだ、と思った。
なんだかんだで、結局はどっかまで連れてってくれるんじゃないかと期待してたのに…!
甘かった……!!
「……ひどい!! 私が何をしたっていうのぉぉ!!!」
ネットゲームしてただけなのに…!!
もう泣きたくなって。
右も左もわからない、道の真ん中で蹲った。
…でもいつまでもそうしているわけにもいかない。
寒くなってきたし、取りあえず……歩こうかな。
…これ、最初の状況より悪化してるんじゃないの…?
鬼ごっことかどうとか以前に、……遭難しそうな気がする…。
一応アスファルトの細い車道らしいけど…。
相変わらず、街頭はとても少ない。
…すごく遠くにポツンと見える。
はぅ、と肩を落としかけたとき。
ぶぉん、と微かな音が背後から響いてきた。
…車!!?
ヒッチハイクできる?!
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