お姉ちゃんSOSデート
第4章 ☆Wデート1・姉の気苦労と弟の優越感
家の門を出て歩き出し。今までどおりの光景。されど真治はちょっと胸がドキドキ。隣にいる姉の横顔と胸をチラチラ見て、これが彼女で恋人だったら自慢出来るのだろうかと考えてみる。
「真治、あんたドキドキしてるでしょう?」
姉はそう言うと、出来るだけ隣に密接して親しい雰囲気とかいうのを作ってやった。仲良しな男の子と女の子みたいな雰囲気。弟がどんどん胸をドキドキさせて顔を赤くして悦んでいる。
世界が変わった。中野真治、隣に年上でおっぱいが豊かな彼女を連れている。自分に彼女がいる、この世の中に見せびらかしている。そう思う優越感、世の中に何が起ころうと知った事ではないと叫べる余裕な感じ。
姉は胸が豊かだから道行く人がチラチラと見る事を知っている。真治は思う、弟の自分が見るのはいいけど他人は見るなよと。
「優ちゃん。僕は優ちゃんの気持ちが分かる」
弟は赤い顔で横を見て、さぞや他人の礼儀知らずな目線に悩んだりしたんだろうねと、彼女を気遣いながら胸を見る。
そして言うのだった。何かあったら僕が守ってあげるみたいな事を。どこまで本気か分からないが、適度に真剣な気持ちかもしれない。摩訶不思議な心情ここにあり。
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