お姉ちゃんSOSデート
第4章 ☆Wデート1・姉の気苦労と弟の優越感
その日の朝、まず優子はカバンの中にきれいにたたんでいるタオルとバスタオルを入れる。そして人生初となるビキニも。
初めてのビキニ姿を見せるのが弟、そして弟と同じ歳の男女とWデートとは泣けてくる。彼女のEカップの胸の内側がそんな曲のメロディーを奏でた。
「ちょっと柔軟な気持ちを持たなきゃ……」
そんな事を優子がつぶやく。弟の彼女という設定。すなわち今日は、小6の自分が小4の連中と付き合える頭を持たないといけない。小6の彼女にとって、小4に合わせるのは精神の修行。
優子はカバンを綴じながら思った。小6でありながら小4と付き合うような女子なんていないよね? みたいな事を。
先に靴を穿いて立ち上がった弟。
足をトントンとやりながら、後から来て靴を穿いている優子を見る。前かがみになった優子のチラッと見えるTシャツの中。
(……)
谷間と白い豊満な白いカップ。Eカップとか知らない弟は、思わずうっとり見入ってしまう。見入るなと言うのは無理だった。それが罪だと言うなら、姉の方が極悪人ではあるまいかと。
「真治、あんた今日は私の事を優子さんって呼びなさいね」
「優子さんって恥ずかしい……せめて優ちゃんとかダメ?」
「優ちゃんねぇ。なんかムカつく感じだけど我慢するか」
「で、僕の事は何て呼んでくれるの?」
姉は靴を履き終え、足をトントンとやりながら、自分の顔と胸を交互に見つめる弟の頬を握って言った。真治に決まってると。
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