お姉ちゃんSOSデート
第13章 ☆本当に姉弟でも愛し合えるのか
体の力が抜ける。姉が優しくて気持ち良いから、弟は体の感覚を奪われるような気がしてしまう。気持ち良さで溶ける、まさにそんな感じに包まれていくようだ。
ここで一度体を起こした優子、ドギマギしている弟の手を取って右側のふくらみ具合に当てさせる。そして軽く揉んでみていいよと、優しい声で伝え誘う。
「大きい、柔らかくて……気持ちいい」
真治はうっとりした声を出して、そのまま触り続ける。ずっと触っていたいと願ってしまう自分がいる。この気持ち良さ、幸せの海。ここで溺れるのも一興だろうか。
「真治……」優子が弟に体を起こすように伝えた。震える弟は、体を起こすとそのまま姉の胸にクッと抱きしめられた。
そのまま姉がゆっくりと、体を横にしていく。少年は胸に抱かれながら初めて、我慢出来ないとか心の中で叫んでしまう。姉弟、でも姉の胸に抱かれたい。姉が好きだ、そう思いながら少年は我慢出来ないと欲していく。
「はぅぐ!」
うつ伏せだった真治は、柔らかく大きな枕を抱きしめたままベッドから落ちた。いけない夢を見た罰なのか頭まで打った。
「いい感じだったのに!」と、床を叩いて悔しがる。あの胸に抱かれて良い気持だった、もう少しで……だったかもしれないのにと悔しくてたまらない。どうしてこうなるのか。
中野真治は大急ぎでベッドの中に潜った。そして枕をギュッと抱きしめ顔を押し付けながら目を閉じる。
もう一度同じ夢を見たい!
彼はそう思いながら必死になって祈るのだが、Hな神さまは少年の願いを聞いてくれそうにない。その願いは難しい、Hな神さまは気まぐれだから。
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