PC売り場の誘殺2(掴んでみせよう・後編)
第11章 PC11・ボインなパーティー・夜は流れていって
「バカ野郎、ドアを開けなきゃこっちのもんよ」
そう言いながらドアに近づき、向こう側にいる警察の面々を罵った。Fuck
ファック
という言葉を何回も使って。
そしてベッドの方に顔を向けた尚樹。野獣のような表情でベルトを緩めている。怯えている香に宣告、妊娠させてやるからなと。でもその時、ドアの向こうから尚樹に警告が来た。
「森下、他の部屋に特殊部隊がいる。5分以内に彼女を解放しなければ、下からお前だけ銃殺する事は可能だ。脅しで無い事を証明するために、今から威嚇射撃をする」
すると、強烈な音が鳴り響き、部屋の床から無数の弾丸が上がってくる。香は枕を抱いてベッドの中に潜り込んだが、床に立っている尚樹が震える。
弾丸、弾丸の吹き上がり。それが彼の顔や体をかすめる。もしこれが一発でも股間に当たっていたらどうなるのか。尚樹は弾丸の吹き上がりが終わっても震えたまま動けない。
こうなったら藤本 香と一緒に死んでやる! そう叫んだ彼はベッドのシーツを剥がそうとする。内側にいる香が必死に抵抗しているが、それを剥がそうと息巻く。
彼は叫ぶ、藤本 香と交われば俺だけを狙って銃殺する事はできない筈だと。出来るならやってみろよと。
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