告白の行方
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成人向完結アフィリエイトOK
発行者:廣瀬 るな
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/06/18
最終更新日:---

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告白の行方 第8章 ダーク・ホース
「君を送って僕は帰る。それまでの時間をくれないかなぁ」
まさか運転手がいるのだ、変な事はしないだろう、と彼女は身を堅くしながらも状況を受け入れた。車が揺れる度、二人の肩は触れ合う。そして男は里歌の方に顔を巡らせ
「あ~あ、好きだったんだよね、里歌ちゃんの事」
まるで冗談のような口調で告白を始めた。
「入社式のドジぶりにやられたって感じだったんだよね」
それからそっと彼女の手を握り
「結婚が決まったんだって? おめでとうを言わせてもらうね。でもさ、今更言うのもなんだけど、僕はもう少し勇気を出さないといけなかったなって思うんだ」
ひっそりと呟き、手に力を込めた。
「本当は、もっと君に僕の事を知ってもらいたかった」
彼女にはその手を振り払う事がどうしても出来なかった。かといって握り返す事もできず。ただはうつむいて応えただけだった。
 タクシーは滑るように走る。そしてあっという間に彼女のマンションの前についた。
「それじゃあ、お元気で」
彼の眼差しの素直すぎる光が怖くって、彼女は先に降りた沢村を押し退けるようにタクシーを出る。その腕を
「待って」
彼は思わずつかんでしまっていた。驚く里歌と、どうして自分がそんな事をしてしまったのか分からない男。彼は慌てて
「ご免」
と謝り、そのくせ帰したくない一心で僅かに震える肩を掴んだ。
「もしかしたら、僕が運命の人かもしれない、なんて考えた事なかった?」
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