STIGMA Side-Kurosaki Vol.1
第6章 5
風呂を上がり、私は幸一に提案して、裸のままで食事することにした。二人だけの空間だからできることだ。
カレーのできばえも計算通り(料理は科学だとか誰か言っていたな)で、幸一は大喜びだった。これまでの行為とこれからの行為に対して、今この当たり前の少年らしさがよい。
幸一はカレーをおかわりして、少しふくらんだ腹部を剥き出し(全裸なのだが)にして、絨毯の上に寝転んだ。うっとりしたような、眠気もさしたような表情だ。
眠らせるわけにはいかない。私も裸で、幸一の横に寝転んだ。幸一はからだをころんと横にして、私の腕にすがりつくので、私もからだを横にして幸一を抱きよせた。頬をさすり、腹部を揉み、尻の肉を握る。額に軽くキスする。幸一も私の胸にキスしたり、腕をさすり背中に手を回したりした。
しばらくそんなペッティング行為を楽しんだあと、私はさっと立ち、
「片づけてしまおう」
と元気よく言った。
幸一も立ち上がり、洗いものなどを二人で手早く済ませた。そうこうしているうちに「お尻を使ったセックス」への幸一の不安も、少しとけてきた感じがした。一時的な逃避かもしれないがね。
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68
NIGHT
LOUNGE5060