STIGMA Side-Kurosaki Vol.1
STIGMA Side-Kurosaki Vol.1
成人向完結
発行者:とりさん
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:STIGMA

公開開始日:2012/07/23
最終更新日:---

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STIGMA Side-Kurosaki Vol.1 第3章 2
「じゃ、うちで食べればいい」
 幸一は「えっ」と声を出して、弾かれたみたいに頭を上げて私をじっと見つめる。
「作るのは手伝ってもらうよ。だから気を遣わなくていい。そんないいもんじゃないしね」
 すでに断るという選択肢を、私は与えていない。私はにこやかに強要する。幸一はまたうつむいて、ぼそぼそ声で、
「料理って、僕、できないから……」
 と言う。その言葉にかぶせて、私は早口でさらに畳みかけた。
「料理ってほどのもんじゃないよ。冷蔵庫に残ってる野菜と焼き豚とご飯で、チャーハンかな。あとは昨日の残りのみそ汁。おじさんの言う通り手伝ってくれればいいだけだよ、まず手、洗おうか」
 何一つ表向きには強要せず、しかし実際は私を全面否認しなくては全てに従わざるを得ないような、私の手練手管だ。幸一はもちろん、私を受け入れる選択をした。

 幸一と私は手を洗い、私は幸一にオレンジ色のエプロンをさせた。以前のある子のように、いずれ彼にも素肌に直接身につけさせたいが、もちろん今日それは性急すぎる。私はなめるように上から下まで彼を見て、似合う似合う、と声をかけてやると、幸一は色白の肌を耳まで赤くした。その素直な反応が愛らしかった。

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